サイゲの総帥が5億の馬を買った件

サイバーエージェント藤田晋氏が5億円の馬を落札したらしいですが、サイバーエージェントと言えばCygamesの親会社。Cygamesといえばウマ娘なわけで色々と憶測も飛び交うでしょう。

今居る大馬主が70~80代の高齢の方が多く、大種牡馬と言われたディープインパクトキングカメハメハが相次いでこの世を去った現状を見ると、おそらく今後10年で競走馬の市場の事情はがらりと変わってくるでしょうしで、若い人が名乗りを上げるとなるとこれほど強い頼みの綱はないでしょう。

しかし、今回初めて知ったのですけど、藤田さんって競馬ファンなのですね。考えてみればあんな色物コンテンツに熱を入れるって上層部がよほど競馬好きじゃないと実現はしないでしょうねえ。宇野康秀氏からは「馬とフェラーリだけは持つな」と言われたけど、そのUSENは一時のイケイケドンドンから後退して、店舗の経営支援に特化してしまっているのをみたら説得力は無いよなあ・・・。

調教の時計をみたら一番の好時計らしいし、西山茂行オーナーの指示を受けたグラスワンダーを発掘した尾形充弘氏を始めとするチームが下見にしたところ「1~2億円は行く」という評価で、「一番素晴らしい」という評価なのだそうです。(しかし、この人、舞台裏を良いの?ってくらいポンポン出すな)

まあ、素人の私よりも遙かに馬を見ている人が言うんだから、良い馬なんでしょう。確かに、素人が見ても足元は丈夫そうだという印象は受ける。

だけどきょうだい勝っていないわ、社台ファームのディープ産駒は良い成績がないのに5億は高すぎます。開始価格の7000万円くらいが妥当なような気がする。まあ、往々にして強い馬なんてセオリーやジンクスをぶち破ちゃうけど。

とはいえ、この落札の意味を考えていると中々深謀遠慮が見て取れますね。

まず、ウマ娘というコンテンツは競馬サークルとの好関係を維持しないと持続不可能なコンテンツだし、このご時世にわざわざ牧場まで行くなんて「上澄み」しか居ないでしょうが、迷惑な見学客が急増していたりと生産界には負担のみが押しつけられている現状があるので、馬主として参入することでその利益を生産界に還元するという意味もまずあるのでしょう。

なにより大事なのは、社台グループとのコネクションを深めること。関係が改善して一口系の競走馬が出せるようになると出せる馬の選択肢が一気に広がる。ステイゴールドを出したら多分ガシャ一発で5億はなんて回収出来るでしょうし。

単純にこの馬で元取るとか楽しむとか言ったら元取れないだろうし、長いスパンで回収する気概がないと5億は出せないんじゃないでしょうかね。