確かに「地方創世」は手遅れかも知れないね。
お前はアホか。
めずらしくはてブが「都会のエゴだよ」という論調が強く、一方Twitterは「そうだその通りだ」という論調が強いのですが、それはさておき。
「地方の鉄道は観光でしか生き残れない。観光活用ができなければ死ぬしかない」と仰るが「旧駅舎が破壊された駅」としてあげられる愛媛県松山市の土橋駅は伊予鉄道の駅である、ここはVVVF車*1を積極的に投入し、地方とは思えない高水準のサービスを提供し、好調な業績を維持する伊予鉄に「観光しか無い」と断言するのはもはや地方鉄道への侮辱であろう。*2
そもそも地図を見たらこの土橋駅の周囲は彼が考えているであろう「田舎」とはかけ離れた松山市の中心部である松山市駅の隣駅という人口50万人を超える街という「都会」なのだし、ギリギリ東京の通勤圏にある雀宮駅と、新幹線や高架事業のために立て替えられた野脇田・新伊勢崎両駅なども破壊された駅として扱うなどそもそも駅名で検索しているのか甚だ怪しい。
そして、台湾を「箱根登山や江ノ電のように観光路線化に転換に成功した路線だ」と称揚しているが、台湾に駅舎の建て替え例が存在しないのか、どれだけの観光客収入があるのかが全くない印象論であるし、江ノ電にしろ箱根登山にしろ観光鉄道として成り立っているのは膨大な首都圏の人口に支えられてのことだし、そもそも江ノ電が単線鉄道の限界である終日12分ネットダイヤなんてものが実現しているのは地元利用の需要が馬鹿にならない証左であろう。
日本では1960年代以降、政治家と官僚と土建屋が結託して大型公共事業が全国規模で行われた。美しい山河の表面はコンクリートで埋め尽くされた。伝統集落の点在する田畑には新幹線駅や高速道路のインターチェンジや原発が作られ・・・それでも残された情緒のある地方は寅さんのロケ地になったり、国鉄の「ディスカバージャパン」キャンペーンなどでちやほやされた。しかし、そういうものも、バブル期の開発でほとんどが失われた
石油化学コンビナートなら良いのだろうか?風力発電所やメガソーラーなら良いのだろうか?全部「美しい山河の表面」に建てられた物である。そもそも鉄道の開業自体が開発行為であるし、田畑も人が常に手を加え続けている意味においては「工場」と変わりないものである。
あえて強調したい。地方創生は手遅れなのだ。理由は土建屋利権政治がすでに地方を破壊しつくしているからだ。
しかし、反論する気も失せてくるような○○ガーのオンパレードだが、これだけは言いたい。確かに地方創世を手遅れかもしれないが、それは土建屋のせいではなく、土建屋・政治家VS市民というマスコミですら手垢がついてかつてほど報じなくなりつつあるような勧善懲悪の世界観に落とし込むような輩のせいであろうと。*3*4